【セルフコーチングのはなし】性格ではなく行動に目を向ける

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私たちには、人の個性を「内向的である」「外向的である」などの性格的な特徴で表すことがあります。しかし、セルフコーチング(認知行動療法)では、性格ではなく行動を対象とします。性格的な特徴は、分かりやすいのですが、変わるには大雑把すぎます。セルフコーチング(認知行動療法)は、分かりやすさよりも、変化のし易さを優先します。

自分の個性を理解することは、必ずしも変化をうまく進めることにつながりません。具体的な行動を対象とすることで効果が現れ、変化が進むことがあります。前回のメルマガ『行動は死人にはできない』にて紹介したように、行動は自発的に動くこと、つまり肯定表現で表せるものが対象です。性格的な特徴の「内向的である」は、「〇〇する」の肯定表現だけなく、「〇〇しない」の否定表現を用いないと表すことはできません。

「あの人は自己肯定感が低いから、自信が持てない」「私は自尊心が低いから、つねに消極的だ」「彼は明るいから、いつも楽天家だ」。これらの表現は、つい違和感なく受け入れるかもしれません。しかし、よく見ていくと「自信が持てない」は「自己肯定感が低い」の根拠を何ら説明していません。同様に「消極的」は「自尊心が低い」、「楽天家」は「明るい」の説明になっていません。性格的な特徴でとらえると、このように堂々巡りに陥ります。

性格的な特徴は、一見分かりやすいのですが、抽象的すぎて変化を促すことができません。性格的な特徴にとらわれすぎず、行動を意識し、どんどん良い方向に変わっていきましょう!

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