仕事ができるようになりたい!できないを解消する具体的な方法を解説

個人のお客様ーレジリエンス

  • 仕事ができるようになりたい
  • 仕事に伸び悩んでいる
  • がんばってるのに仕事がうまくいかない

本記事は、こんな悩みや疑問を解決します。

「仕事ができるようになりたい」と思うことは、成長意欲があり素晴らしいです。未来人材ビジョン令和4年5月/経済産業省によると、4割以上の企業は「技術革新により必要となるスキル」と、「現在の従業員のスキル」との間のギャップを認識しています。(下記のグラフ参照)ただ、スキル習得にだけ取り組んでも、仕事ができるようにはなりません。

出所:未来人材ビジョン令和4年5月/経済産業省

本記事では、仕事ができる人の特徴、仕事ができる人になる方法について解説します。

     

仕事ができるとは

心地よく働けている

「仕事ができる」「仕事ができない」という言葉、多くの方が無意識に使っています。でもよく考えてみると、「仕事ができる」という言葉は抽象的で、達成すべき明確な基準はありません。「仕事ができる」とは、所属する組織の中において、周りの人が持つ印象で決まります。A社では評価されなかったけどB社に転職したら、とんとん拍子に出世したということは、よくあります。

こう考えると、仕事ができる条件としては、まず次のことを考える必要があります。

心地よく働けているか?

「仕事ができる」には、今の職場で心地よく働けていることが大切です。周りに適度に気を遣いつつ、自分を出せて、伸び伸び働けている状態です。こうした状態では、自然とパフォーマンスも上がります。心地よく働けて、はじめて人は仕事ができるようになります

責任・成果・情熱・成長

心地よい場を確保できたら、次は自分の仕事に対して責任を持ち成果を出し、さらに自分の仕事に対して情熱を持ち成長を続けることです。心地よく働けていれば、自ずとできてくるものです。

  • 責任:自分の仕事に対して、自覚や誠実さを持ち、期待や約束を守ること
  • 成果:自分の仕事に対して、目標や評価を達成し、価値や貢献を生み出すこと
  • 情熱:自分の仕事に対して、興味や関心を持ち、やりがいや楽しさを感じること
  • 成長:自分の仕事に対して、知識やスキルを向上させ、挑戦や変化に対応すること

  

コーチ
伊集院

筆者は、保険会社に7年勤め、その後コンサルティング会社に転職しました。保険会社の時代は評価されず、鬱々とした気分で毎日を過ごしていました。コンサルティング会社では、最初の仕事から「楽しい!」と思い、本当に夢中になりました。そうなると成果も上がり、上がると益々楽しくなるという好循環になります。経験からも、自分の特徴を活かせる場選びがとても大切だと感じます。

   

仕事ができる人の特徴

筆者が考える仕事ができる人の特徴は、社会人基礎力/経済産業省ができている人です。職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力とされています。人生100年時代に入り、その重要性は増しています。社会人基礎力は、大きな3つの大項目(前に踏み出す力・考え抜く力・チームで働く力)から構成されています。

①「前に踏み出す力」(アクション)」~一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力~

  • 仕事において答えは一つに決まっておらず、試行錯誤しながら、失敗を恐れず、自ら一歩前に踏み出し行動する
  • 失敗しても、他者と協力しながら、粘り強く取り組む

②「考え抜く力」(シンキング)」~疑問を持ち、考え抜く力~

  • 物事を改善していくために、常に問題意識を持ち課題を発見する
  • 課題を解決するための方法やプロセスについて十分に納得いくまで考え抜く

③「チームで働く力」(チームワーク)~多様な人とともに、目標に向けて協力する力~

  • 職場や地域社会等では、仕事の専門化や細分化が進展しており、個人として、また組織としての付加価値を創り出すためには、多様な人と協働する
  • 自分の意見を的確に伝え、意見や立場の異なるメンバーも尊重した上で、目標に向けともに協力する

この3つの大項目の下に、以下12の中項目があります。仕事で意識する場合は、この中項目が分かりやすいでしょう。

  1. 主体性(物事に進んで取り組む力)
  2. 働きかけ力(他人に働きかけ巻き込む力)
  3. 実行力(目的を設定し確実に行動する力)
  4. 課題発見力(現状を分析し目的や課題を明らかにする力)
  5. 計画力(課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力)
  6. 創造力(新しい価値を生み出す力)
  7. 発信力(自分の意見をわかりやすく伝える力)
  8. 傾聴力(相手の意見を丁寧に聴く力)
  9. 柔軟性(意見の違いや立場の違いを理解する力)
  10. 状況把握力(自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力)
  11. 規律性(社会のルールや人との約束を守る力)
  12. ストレスコントロール力(ストレスの発生源に対応する力)

いかがでしょうか?実際にチックリストを掲載しましたので、ご自身の振る舞いを確認してみてください。全てできている方は、組織に1割いるかいないかです。できてなくても落ち込まないでくださいね。あくまで、仕事で意識するポイントとして活用ください

3つの能力12の能力要素マインドスキル小項目
前に 踏み出す力1主体性(物事に進んで取り組む力)自分がやるべきことを見極め、自分から進んで物事に取り組むことができる
自分なりに判断し、他者に流されることなく行動できる
2働きかけ力(他人に働きかけ巻き込む力)周囲の人に働きかけて、目標に向けて巻き込んでいくことができる
相手に協力してもらうために、納得させるための理由を説明することができる
3実行力(目的を設定し確実に行動する力)強い意志を持ち、失敗を恐れずに果敢に取り組むことができる
責任を持って、困難な状況から逃げ出さずに粘り強く取り組むことができる
考え抜く力4課題発見力(現状を分析し目的や課題を明らかにする力)目標の達成に向けて乗り越えなければならない課題を的確に把握することができる
物事の本質を見極めて原因を掘り下げることにより、根本的な原因を探し出すことができる
5計画力(課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力)やるべきことを明らかにして優先順位をつけることにより、実現性の高い計画を立てることができる
予定と現在の状況の違いを意識して、柔軟に計画を見直すことができる
6創造力(新しい価値を生み出す力)従来の常識や発想にとらわれず、新しいものやアイデアを考え出すことができる
いくつかのものやアイデアを組み合わせることにより、新しい価値を生み出すことができる
チーム で働く力7発信力(自分の意見をわかりやすく伝える力)自分の意見を整理して、相手に理解してもらえるように分かりやすく伝えることができる
事例や客観的なデータなどを用いて、相手に具体的に伝えることができる
8傾聴力(相手の意見を丁寧に聴く力)適切なタイミングで確認や質問を行うことで、相手の意見を引き出すことができる
うなずいたり共感を示したりすることで、相手が話しやすい環境を作ることができる
9柔軟性(意見の違いや立場の違いを理解する力)自分のやり方に固執せずに、相手の意見や立場を尊重して理解することができる
他者からのアドバイスを進んで受け入れることができる
10状況把握力(自分と周囲の人々や物事との関係性を理解する力)周囲から期待されている自分の役割を理解して行動することができる
周囲に及ぼす影響を理解して、意識しながら行動することができる
11規律性(社会のルールや人との約束を守る力)ルールや約束を理解して、状況に応じて自分の行動を律することができる
礼儀が求められる場面では、粗相のないように正しく振舞うことができる
12ストレスコントロール力(ストレスの発生源に対応する力)ストレスの原因を見つけて、自分の力または他者の力を借りて取り除くことができる
ストレスを感じることがあっても、前向きに捉えて重く受け止め過ぎないようにできる
出所:社会人基礎力/経済産業省を基に作成

    

コーチ
伊集院

筆者はコーチングで、社会人基礎力をよく活用します。いろいろなスキルフレームを見てきましたが、社会人基礎力が最も網羅的で、日本人の感覚に合っていると感じています。最近は、ストレスコントロール力が弱い方が多く見られます。セルフコーチングを習得することで感情知能を高め克服できます。

  

   

仕事ができる人になるには

では、仕事ができる人になるには、どうすればいいのでしょうか?

自分の特徴が活かせる場を見つける

まず次の質問を考えてみてください。

  • これまでの仕事において、最も充実していたと感じるエピソードは?
  • どんなところに充実を感じましたか?
  • 同じような充実感を味わい仕事をするとしたら、どのような環境が必要ですか?

いかがでしたか?自分が充実感を感じたエピソードが、自分の持ち味を思う存分発揮できた経験です。その時の環境が、その持ち味が活かせる場です。環境は、周りの景色や聞こえてくる音など、次の五感を意識する感じやすくなります。

  • 視覚(見る)
  • 聴覚(聴く)
  • 味覚(味わう)
  • 嗅覚(嗅ぐ)
  • 触覚(皮膚で感じる)

保険会社に勤める、人事の仕事に就くではなく、自分が充実できる環境を具体的にイメージし、経験やスキルを活かしそのような環境を見つけにいくのです。

また、自分は何を大切にしているのか考えるのも有効です。キャリアに関わる難しい選択を迫られた時、どうしても譲れない大切なものとして、キャリアアンカーというものがあります。キャリアアンカーは以下の8つのカテゴリーからなります。

キャリアアンカー説明
専門・職能別能力専門家であることに満足感を得る
経営管理能力経営管理そのものに関心をもつ
自律・独立自分のやり方を重視する
保障・安定安全、安心を最優先する
起業家的創造性新しいベンチャー事業を興す欲求をもつ
奉仕・社会貢献世の中に貢献したい欲求をもつ
純粋な挑戦手ごわい相手に勝つ欲求をもつ
生活様式生活を重視し仕事とバランスをとる
出所:キャリア・マネジメントー変わり続ける仕事とキャリアー/エドガー H. シャイン、ジョン・ヴァン=マーネンを基に作成

キャリアアンカーの具体的な評価方法は、こちらをご覧ください。

 

責任・成果・情熱・成長をあげる

次は自分の仕事に対して責任を持ち成果を出し、情熱を持ち成長を続ける方法です。ハードルを上げ過ぎず、小さなことから実施していきましょう。

項目具体的やり方の例
責任・個人事業主として仕事を受託していると考え、仕事に当事者意識をもつ
・仕事を受けた時点で成果と納期のバランスを確認し、必要に応じ品質を落とさず納期を調整する
・ミスした場合は素直に謝り、言い逃れをしない
成果・仕事は必ず成果(アウトプット)から考え、成果のイメージを持って情報収集(インプット)する
・成果は前例踏襲ではなく、毎回必ず付加価値をつける
・成果は相手の立場で考え、誤字脱字をなくし、見やすさも工夫する
情熱・仕事では、常に相手に喜んでもらうという気持ちを忘れない
・情熱が枯れてきた時は、偉人の本を読む(筆者のおすすめは「稲盛和夫一日一言」
・情熱が落ちた時は休養をとる
成長・こうなりたいという気持ちを持ち続け、自分に言い続ける
・人と比較するのではなく、自分の過去と比較する
・大きな目標ではなく、小さな目標を決めクリアーしていく

  

コーチ
伊集院

キャリアアンカーはとても納得感の高い理論ですので、ぜひ試してみてください。人には長所短所ではなく、それぞれ特徴があります。特徴が活きる場に出会えることが、仕事ができるようになるためには大切です。

責任・成果・情熱・成長については少しベタな表現ですが、筆者の経験からあげてみました。結局は、感情知能と論理的思考の2つに集約される気がします。どんな状況でも心のバランスを保ち状況にうまく適応していく力と、物事を論理的に考え整理できる力です。ぜひ意識してみてください。

  

まとめ

本記事では、仕事ができる人の特徴、仕事ができる人になる方法について解説してきました。

「心地よく働ける場所を見つけ、自分の仕事に対して責任を持ち成果を出し、さらに自分の仕事に対して情熱を持ち成長を続ける」

これが、仕事ができる人になるために大切なことです。自分にあった場を見つけ、成果を出し、成長し続けることは簡単ではありません。ただ、「仕事ができる人になりたい」と思う成長意欲は素晴らしいです。強く思い続けることが、最も大切です。千里の道も一歩からの気持ちで、一歩ずつ前に進まれることを願っています。

仕事ができる人になるために求められるのが、感情知能と論理的思考です。特に、どんな状況でも心のバランスを保ち状況にうまく適応していく感情知能は、多くの方がこれまで教わってきていません。弊社のセルフコーチングは、感情知能を高めることができます。

  

    


活き活き働く上で役に立つメルマガを発行しています。ぜひご登録お願いします。

ピープルエナジー代表 伊集院正

22年間、⾦融IT・リスクのコンサルティングに従事。ITリスクチームの拡大や金融セクター設立に貢献。この間、優秀な多くのコンサルタント育成に関与。2020年、国家資格キャリアコンサルタントを取得。2021年に⼈材コンサルティングを開始し、企業の従業員に対し、心理学の理論を活用したセルフコーチングプログラムや中高年リバイバルコーチングを提供中。
   
【メルマガをお送りします】
ご希望のお客様は、メルマガ登録/お問い合わせページよりご登録お願いします。
   
【お問い合わせお待ちしています】
人材育成のお悩みがございましたら、法人、個人問いませんので、ぜひお気軽にお問い合わせください。誠実をモットーに対応させていただきます。

関連記事

アーカイブ

カテゴリー