「思い出ノート」を試してみた

個人のお客様ーレジリエンス

先日の日経新聞に、自分史づくりに「思い出ノート」が有効との記事が出ていましたので、実際に試してみました。思い出ノートは、毎日新聞が発行しているシニア向けの自分史作成ツールです。100の質問に回答することで、自分史が出来上がります。自分史を書いたり話したりすることは、人の成熟が進み、未来に向ってのモチベーションを上げると言われています。

実際やってみると、昔のいやな思い出も蘇り、一瞬気持ちが沈みました。進めていくと、当時の弱かった自分を認める一方、昔と違う今の自分がいると思うことで、気にならなくなりました。自分は弱い点もあるけど良いところもある、余計なことを考えずやるべきことをやろう、と思えます。自己肯定感が高まるということかもしれません。

    

いやな思い出も受けとめられる

質問に沿って、生誕から、幼少期、児童期、学童期と回答していくと、嫌な思い出も思い出すことになります。私自身、若いころは、年上の人に反論することが苦手で、先輩や上司から一方的に言われることが多く、辛い時期が続きました。昔のこととは言え、当時の自分に戻り、一瞬、気持ちが沈みます。ただ、すぐに今の自分に戻り、「あんなことで傷ついてたのか、かわいかったな」「年上の人を怖がっていたんだな」と思えてきます。当時「周りが悪いんだ」と思っていたのが、「自分が主張できなかったのも原因だったな」「年上の人が絶対でないことが分かっていなかったな」と、当時の自分の至らなさを認めたりします。最後、「人間、こうやって成長していくんだ」と、ひとりごちました。

   

たのしかった気持ちが再現する

質問に回答していくと、「楽しかったなー」「ありがとう!」といった言葉が頭に浮かんでくることがあります。そんな時は、状況の記載と合わせ、気持ちをメモします。夏休みに、母の実家、徳之島で過ごした経験は、改めて楽しかったなと感じました。(崖下の海で海水浴、畑作業の手伝い、クワガタとり、牛の世話など)また、上京して右も左も分からない中、叔母や甥にお世話になったことを、改めて思い出しました。「ありがとうございました。」とメモします。大学時代は、寮の仲間と青春18切符で、野宿旅行したなと思い出し、「楽しかった!」とメモします。当時の学友の一人は残念ながら、早逝しましたが、今でも当時の姿を思い出します。社会人になり、コンサルティングを始めたばかりの頃、「ハードワークで大変だったけど、なんか楽しかったな!」とメモします。とても幸せな気持ちになりました。

   

100問目で人生に感謝

最後の質問は、「思い出ノートを書き終えた感想」です。私の回答は、「気持ちが落ち着いた」「いろいろな人に感謝」「人に支えられて生きてきた」でした。不思議なことですが、心が穏やかになりました。改めて、自分は一人で生きてきたのではなく、多くの人のお世話になり生きてきたことに気づかされました。「お世話になった方々に加え、ここまでがんばってきた自分のためにも、がんばらないと」と思えてきます。お世話になった方々には感謝の気持ち、過去の自分には愛おしい気持ちが湧いてきました。

  

まとめ

僅か500円の「思い出ノート」ですが、人の心を大きく揺さぶります。人は、自分の過去を振り返ることで、人生に対し感謝の念を抱く気持ちが強くなり、未来に向け「がんばろう」と思うようになります。

就労期間が延び、定年後の人生をどう過ごすかは、楽しみから課題に変わってきました。元気な中高年もいれば、定年を迎えモチベーションを下げる方もいます。自分の過去を振り返り、自分に向き合うことで、心のエンジンが再び回り出す。人生後半を活き活きと過ごすヒントが、「思い出ノート」にはあります。

ピープルエナジー代表 伊集院正

22年間、⾦融IT・リスクのコンサルティングに従事。ITリスクチームの拡大や金融セクター設立に貢献。この間、優秀な多くのコンサルタント育成に関与。2020年、国家資格キャリアコンサルタントを取得。2021年に⼈材コンサルティングを開始し、企業の従業員や働き手に対し、心理学の理論を活用したコーチングを提供中。
   
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