生産性が低迷。リスキリングも活用し、イノベーション人材を育てる

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日本生産性本部が、「生産性課題に関するビジネスパーソンの意識調査」 結果を発表しました。対象は、従業員数300人以上規模の組織に勤める従業者です。経営層、管理職、非管理職にWebアンケートを実施しています。主な結果を紹介します。

生産性に対する危機感は、経営層は高いが非管理職は低い

Q. 日本の時間当たり労働生産性は、2020年にG7で最下位、OECD加盟38カ国中23位にまで落ち込んでいます。このような状況について、あなたはどのようにお考えでしょうか?

出所:「生産性課題に関するビジネスパーソンの意識調査」結果概要(公益財団法人 日本生産性本部)

全ての層で「危機感がある」が60%以上となっています。経営層>管理職>非管理職の順番で、危機感が高くなっています。経営層の41%が、「かなり危機感がある」と回答しています。非管理職では、18.2%が「わからない」と回答しており、「危機感はない」と明確に回答している18.1%と合わせると、36.3%になります。

非管理職の36.3%の方が、明確な危機感を持たれていません。経営層の危機感が、浸透していない可能性があります。

生産性の低さ、経営層はハード面、現場はソフト面に課題を感じる

Q. 労働生産性が低い原因のうち、働き方と業務プロセスについてはどのような問題が大きいと思いますか?大きいと思う選択肢を2つお選びください。

出所:「生産性課題に関するビジネスパーソンの意識調査」結果概要(公益財団法人 日本生産性本部)

全ての層において、「無駄な作業・業務が多い」が最も高く、非管理職>管理職>経営層の順に高くなっています。経営層において次に高いのは、「仕事の仕組みのデジタル化が進んでいない」です。一方、管理職および非管理職において次に高いのは、「会社の価値観や仕事のやり方が以前と変わっていない」です。

どちらかと言うと、経営層はデジタル化といったハード面、現場は会社の価値観や仕事のやり方といったソフト面に課題を感じられています。

イノベーションによる、新しいビジネスモデルの創造が必要

Q. 自社の付加価値を向上させるためには、どのような取り組みをしていくべきだと思いますか?重要だと思う選択肢を2つお選びください。

出所:「生産性課題に関するビジネスパーソンの意識調査」結果概要(公益財団法人 日本生産性本部)

全ての層において、「新しいビジネスモデルを創造する」が最も高く、経営層>管理職>非管理職の順に高くなっています。経営層および管理職において次に高いのは、「イノベーションを起こす」です。非管理職において次に高いのは、「現状の業務改善を進める」です。

経営層および管理職は、イノベーションによる新しいビジネスモデルの創造を志向していますが、非管理職は現場の業務改善にも目を向けているようです。

デジタル技術を活用し、場所の制約が無い働き方が必要

Q. コロナ禍収束後には会社の組織体制が変わる可能性があります。あなたがお考えになる生産性の高い組織は以下のうちどれでしょうか?

出所:「生産性課題に関するビジネスパーソンの意識調査」結果概要(公益財団法人 日本生産性本部)

経営層および管理職は「デジタル技術の活用を進め、仕事の構造を変え、テレワークで働く場所の制約が無い働き方が出来る組織体制」が最も高くなっています。一方、非管理職は「個々の従業員の生産性が最大となるような出社業務とテレワーク業務の割合を柔軟に組み合わせられる勤務体制」が最も高くなっています。また、非管理職は「わからない」が21.1%います。

非管理職は、全社的な組織の観点よりも、個人の働き易さの視点から考える傾向にあるのかもしれません。

生産性が低い原因は、イノベーションの不足

Q. 日本の労働生産性が低い原因として、以下のどの要因が大きいと思いますか?大きいと思う選択肢を2つお選びください。

出所:「生産性課題に関するビジネスパーソンの意識調査」結果概要(公益財団法人 日本生産性本部)

経営層は、「イノベーションが起きていない」が最も高くなっています。管理職および非管理職は、「少子高齢化が進んでいる」が最も高くなっています。また、非管理職では、「イノベーションが起きていない」は、4番目に高く、経営層より約10%も低くなっています。

経営層はイノベーションの不足を原因としていますが、現場は、少子高齢化や経済成長の鈍化など環境を原因とする傾向にあります。

イノベーションの阻害要因は、人材不足

Q. イノベーションが起こらない原因について、以下のうちどの問題が大きいと思いますか。

出所:「生産性課題に関するビジネスパーソンの意識調査」結果概要(公益財団法人 日本生産性本部)

経営層および管理職は、「イノベーション人材を育成できていない」が最も高くなっています。一方、非管理職は、「わからない」が最も高くなっています。経営層は、「イノベーティブな組織風土ではない」も、比較的高くなっています。

非管理職がイノベーションにあまり関心を持たれていない可能性があります。経営層も気にされている「イノベーティブな組織風土ではない」に関係しているのかもしれません。

まとめ

生産性に関する意識調査を見てきました。経営層のイノベーションや価値創造に対する問題意識は強いものの、現場とは少しギャップのある結果となっています。イノベーションや価値創造は、考え抜き、すぐ行動し、やり続けることが大切です。起業家だけでなく、多くのビジネスマンにも求められる能力になりつつあります。国が推進するリスキリングの活用も一案です。個人の能力に頼るだけでなく、また企業単位ではなく、社会全体として育成する仕組みが必要かもしれません。

ピープルエナジー代表 伊集院正

22年間、⾦融IT・リスクのコンサルティングに従事。ITリスクチームの拡大や金融セクター設立に貢献。この間、優秀な多くのコンサルタント育成に関与。2020年、国家資格キャリアコンサルタントを取得。2021年に⼈材コンサルティングを開始し、企業の従業員や働き手に対し、心理学の理論を活用したコーチングを提供中。
   
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