米オープンAIが次世代のAIモデル「GPT-4o」を発表しました。音声によるリアルタイムの対話が可能です。デモ動画を見ると、まるで人間のようです。将来的には、友人のように仕事の相談に乗ったり、コーチの役割を担うかもしれません。ただ、人間には驚くような回復力が備わっているのも事実です。
本記事では、シートを使った簡単にできるセルフコーチングについて解説します。セルフコーチングとは、自分で自分をコーチングする手法です。感情をキャッチし、感情を楽しむのがポイントです。シートは本記事内でダウンロードできますので、実際にやってみることをオススメします。
セルフコーチングは、次のような時に使うことができます。
- 真面目に仕事をしているが評価が低く、何を変えれば良いかわからない
- 否定されるのが怖く、新しいことや目立つことへのチャレンジを控えている
- 人に任せることが苦手で、つい一人で仕事を抱え込み、疲れ果てる
- この先、自分が何をやりたいのか、どうすれば良いのかわからない
- 周りが優秀で、自分はこれ以上無理かなと思うことがある
- やる気が下がり、新しいことに取り組む気持ちがわかない
- 部下が思うように動いてくれず、いつもイライラしている
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目次
セルフコーチングとは
コーチング
コーチングとは、相手の潜在能力を引き出し、自発的な行動を促すための方法論です。コーチは質問を投げかけたり、フィードバックを提供したりすることで、クライアント(コーチングを受ける人)が考えや行動を深く掘り下げ、解決策を見つけ出すのを助けます。
コーチングはアドバイスや指導ではなく、クライアント自身が答えを見つけ出すサポートです。クライアントは内省を通じて答えを見つけます。コーチの傾聴や問いかけがクライアントの内省を促します。詳しくはこちらをご覧ください。
コーチングをもっと知る
セルフコーチング
セルフコーチングとは、自分自身で目標設定や問題解決、自己成長を促すための手法です。コーチングは、コーチとクライアントの対話を通じて行われますが、セルフコーチングでは自分自身がコーチ役を担います。自分の内面を深く理解し、望む方向に進むためのアクションが見えてきます。
一方でセルフコーチングという言葉に、明確な定義はありません。悩みや問題を解決するための考え方を総称したり、目標→現状→ギャップ改善方法を書きながら考えていく方法など多様です。本記事では、怒り、悲しみ、焦りなど、人が気づきやすい「感情」を起点に、悩みや問題を乗り越える方法を紹介します。
セルフコーチングの効果
セルフコーチングの主な効果は次のとおりです。
効果 | 説明 |
---|---|
自己理解の向上 | 自分の価値観、信念、目標を深く理解することができます。自己理解が進むことで、自分にとって何が本当に重要なのかを明確にすることができます。 |
自己効力感の向上 | 悩みや問題を乗り越えるための道筋をイメージできるようになります。小さな成功体験を積み重ねることで、自己効力感が高まり、困難な状況でも前向きに挑戦し続けることができます。 |
ストレスの軽減 | 自分の感情やストレスの原因を把握し、対処する方法を理解できます。ストレスを効果的に管理し、リラックスする方法を見つけることができます。 |
行動の促進 | 悩みや問題を乗り越えるための行動を促進します。具体的な小さな行動を繰り返すことで、着実に前に進むことができます。 |
セルフコーチングのやり方
それでは簡単なセルフコーチングのやり方を説明します。セルフコーチングを実施するタイミングは、次のような時です。
- 感情が下がった時
- 想定外のことが起こった時
- これでいいのかなと思う時
きっかけとなった出来事を書く
まずノートに出来事を書きます。出来事とは、起こった事実、またはその時の状況です。分かる範囲で、次の項目を記載します。
- いつ
- どこで
- 誰と
- 何があった
上(右)の例のように、直近の感情が下がる原因になった出来事を記載します。
あらためて感情をたしかめる
出来事に対し、どんな感情が湧いているか確かめます。感情の強さに点数をつけます。
- 今の感情は?
- 「怒り」「悲しみ」「不安」「嫌悪」「怖れ」から選択する
- 感情の強さは?
- 最大100とした時にどのぐらいか点数をつける
辛い時に感情を楽しむのは、なかなか難しいものです。上(右)のような表にチェックをいれる方法がオススメです。
思っていることを素直に書く
感情が下がっていた時に、思っていたことを書きます。整理や評価することなしに、頭に思い浮かんだ言葉を、そのまま書き出します。例えば、感情ごとに、自分に次のような問いかけをしてみます。
- 怒りが湧いた時、何を思っていたか?
- 悲しさを感じた時、自分の気持ちは?
- 不安な気持ちは、どこからきたのか?
- 何に嫌悪感を感じたのか?
- どうして怖いと感じたのか?
飾ることなく、心の声を素直に記載します。例えば上(右)のような感じです。
ここまで書いたものを眺め、感じたことを書く
ここまで、出来事、感情、思考を書いてきました。書いたものを眺めてみましょう。少し一息ついて眺めてみてもよいでしょう。そこで感じたことを書きます。
- もっともだと思うか?
- それとも、考え過ぎだと思うか?
- 感じたことを書きだす
多くの場合、考え過ぎています。
小さなできることを書き、やってみる
最後に、できそうな小さな行動を書きます。無理せずできる行動です。できたら次の行動に移ります。いきなり大きなことに挑戦しようとせず、小さなことからやっていくのが大切です。
- 自分で決める
- 今できそうなこと
- すぐにやってみる
とにかく、小さなできそうなことです。例えば右のようなことを書きます。
感情が61~になったら
感情が61を超えた場合や、なかなか安定しない場合は、思考を変えるのは簡単ではありません。認知行動療法の理論に基づく、じぶんコーチングの習得がオススメです。元の思考に対する根拠や反証を考えることで、合理的な思考に近づいていきます。詳しくはこちらをご覧ください。
感情が61~になったら、
まとめ
セルフコーチングとは、自分自身で目標設定や問題解決、自己成長を促すための手法です。コーチングは、コーチとクライアントの対話を通じて行われますが、セルフコーチングでは自分自身がコーチ役を担います。自分の内面を深く理解し、望む方向に進むためのアクションが見えてきます。
本記事では、簡単にできるセルフコーチングについて解説しました。感情をキャッチし、感情を楽しむのがポイントです。セルフコーチングシートに気持ちを書くことで、自分の考えに気づき、解決策が見えてきます。
ぜひセルフコーチングシートをダウンロードして、実践してみてください!
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