50~55歳からの起業・独立の実態は?失敗しないために知っておきたいこと

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50代・60代で起業した人は、全体の26%を占めています。また50代の1/4が、一度は起業を考えています。

人生100年時代となり、定年後も働くことが普通になりました。しかし、雇用延長した多くの働き手が、現状に満足していません。詳しくは『役職定年・再雇用をむかえ、みじめな気持ちにならないために!』をご覧ください。

給与の減額もありますが、周りから期待されなくなり仕事や人生の意味を見失うことが理由の一つです。一方日本の自営業者は、会社員より幸せ実感が高いという結果が出ています。詳しくは、『低いエンゲージメントとウェルビーイング。高めるための取り組みは』をご覧ください。

本記事では、50~55歳からの起業・独立の実態や失敗しないためのポイントを解説します。

   

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50代からの起業は難しい?                   

起業家の1/4が50歳以上です。簡単ではありませんが、できないことではありません。会社員として多くの経験を積んだ人にとって、人生における自己実現は大きな魅力です。

50代からの起業の実態

50代からの起業は、体力や気力の面から難しいと思われがちですが、50代および60代で起業した人は、2022年度で全体の26.8%を占めます。

出所:「2022年度新規開業実態調査」/2022年11月30日/日本政策金融公庫総合研究所

    

多くの会社員は、役職定年や定年のタイミングで、今後の会社人生に向き合います。中⼩企業基盤整備機構の「起業の裾野拡⼤に向けた調査研究」によると、50代で起業・独立・開業を、選択肢の一つとして考えた人は26%です。(下記の図参照)50代の1/4の方が、一度は起業について考えています。

出所:起業の裾野拡⼤に向けた調査研究/2019年7⽉/独⽴⾏政法⼈中⼩企業基盤整備機構

50代から起業するメリット

50代から起業した場合、次のようなメリットがあります。

  • 豊富な経験や知識を活かせる
  • 自分のやりたいことや得意なことを仕事にできる
  • 自分のペースで働ける
  • 自分の責任で成果を出せる
  • 自分の価値観やビジョンを実現できる
  • 起業を通じ新しいことに挑戦できる
  • 常に学びが求められるため成長し続けられる
  • 一定の貯蓄があるので小さな儲けでなんとかなる

一言でいうと「小さなリスクをとって自己実現する」です。「グローバル就業実態・成長意識調査-はたらくWell-beingの国際比較」/パーソル総合研究所では、日本の会社員は自営業より幸せ実感が低いという結果がでています。(下記のブログを参照)メリットの一つに「幸せになる」も含まれるかもしれません。

50代起業家にインタビューしました

50代で株式会社カイダンを起ち上げた、神谷克也さんにインタビューを実施しました。神谷さんは現在54歳です。50代中盤になると多くの方が新しいテクノロジーに抵抗を示しますが、神谷さんは好奇心が旺盛で、今でも貧欲にテクノロジーを学び続けています。インタビューでも「学びの大切さ」を強調されていました。

ーーーここからインタビュー内容ーーー

経歴を教えてください。

神谷さん

3年前の51歳で広告関連会社を退職。約2年の個人事業主期間を経て企業のトランスフォーメーションとマーケティングを支援するコンサルティング会社(株式会社カイダン)を起ち上げました。現在企業向けに事業のトランスフォーメーションやサステナビリティ対応支援、DXコンテンツ制作などを行っています。 

   

起業したきっかけを教えてください。

神谷さん

50歳の時にコロナ禍になり、一人でいろいろ考える機会が増えました。もともと65歳や70歳になっても第一線で働き続けたいと考えていました。しかし、定年後や雇用延長後の独立は難しいなと感じていたところに、早期退職制度の募集が始まりました。 

子供の進学や卒業のタイミングで2年ほどは年収が下がっても大丈夫だということもあり、いろいろシミュレーションしてみた結果、今が独立のタイミングだと感じました。 

   

起業でうまくいくための秘訣を教えてください。

神谷さん

自分が独立したことで周りからの独立や転職を相談されることも増えました。 
やりたいことが明確に定まっている人には独立を勧めることもありますが、まだ漠然としている人には緩くでも事業計画を立てつつ情報収集や副業を試したり、その道の方に話を聞いてみるなどしながら事業計画が現実的なのか?を考えていくことをお薦めしています。 
組織から離れると入ってくる情報量が格段に減りがちなので、テクノロジーの進化や業界の変化など、最新情報を得る仕組みをつくったり、「学び続けること」はとても大事だと思います。 
そんな情報収集や研修コンテンツなどへの投資に、自身の判断で経費を出せることは、独立して良かったと思える瞬間でもあります。

    

筆者の私も54歳で退職し、55歳で起業しました。ビジネスはまだまだこれからなので、有益なアドバイスはできませんが、事例の一つとしてお読みください。

ーーーここから私のことーーー

経歴

54歳までコンサルティング会社に勤め、55歳の時に人材コンサルティング会社を起ち上げました。現在、伸び悩むビジネスパーソン、定年を迎えた中高年の方にコーチングを提供しています。

起業したきっかけ

前職では金融のITやリスクの仕事を本業としながら、若手コンサルタントの育成に意識して携わっていました。(今振り返ると育成が好きだったようです)神谷さんと同じように、私も長く働きたいと思っており、50歳ぐらいから独立を考えるようになりました。ちょうど会社の組織変更があり、子供の手が離れるタイミングでもあったので、キャリアや心理学の勉強を始め退職前に資格を取得しました。コロナ禍真っ只中でしたが、オンラインの面談が普通に実施できるようになったことから、54歳の時に退職し翌年起業しました。

意識していること

私はまだこれからなので秘訣として語ることはありません。そんな中でも意識しているのは、「事実をよくみて」→「深く考え」→「迅速に行動」です。

起業で失敗しないポイント                   

自分に向き合う

起業に限らずセカンドキャリアを考える際は、自分に向き合うことが大切です。と言っても何をどうすれば良いのかわからない方も多いと思います。ここでは「IKIGAIベン図」というフレームワークを紹介します。

  1. 好きなこと
  2. 得意なこと
  3. 世の中の役に立つこと
  4. 収入が得られること

IKIGAIベン図では、この4点が交わる領域を「生きがい」と定義します。

    

まず1好きなことと2得意なことを特定し、3世の中の役に立つ提供方法を考えます。最後に、いかに4収入を得るかを試行錯誤します。1と2は起業にかかわらず、今後やりたいことを考える上でも必要です。弊社では中高年のビジネスパーソンが今後の進む道を考えるコーチング(下記参照)を提供しています。4は次節以降にて説明します。

   

   

副業を始めてみる

起業するか決めかねている方は、副業から始めてもよいかもしれません。私のお勧めは、ココナラ やビザスクに経理や人事などこれまで携わってきた業務のコンサルタントとして登録し、案件が受注できるまで思考錯誤してみるというものです。

受注の難しさが分かると同時に、顧客の悩みや見せ方など、会社員としてあまり考えないことに頭をつかいます。最初はなかなかうまくいかず、ストレスに感じることがあるかもしれません。次第に「反応がなかったので次はこれを試してみよう」と、トライ&エラーの習慣が身についてきます

詳しくは以下のブログをご覧ください。

リスクは小さく

50代から起業する場合、できるだけリスクを小さくすることが大事です。ポイントは以下3点です。

  • 経験を活かす
  • 人脈を活かす
  • 初期投資は少なく

職種としては、次のようなものが考えられます。ただ、始めるのは容易でも、顧客を獲得するのは自分の努力次第です。当然かもしれませんが、マーケティング、営業、サービスの品質などビジネスの基礎的な力が求められます。大事なことは、自分の強みや価値を見つけて活かすことです。

職種内容
コンサルタント自分の専門分野や経験を活かして、他社や個人にアドバイスやサポートを提供します。
人材紹介業自分の人脈やコミュニケーション能力を活かして、求職者と求人企業のマッチングを支援します。
コーチこれまでの人材育成経験を活かして、若手社員の育成支援、中堅社員の成長支援、中高年のセカンドキャリア支援などを提供します。
フランチャイズオーナー既存のブランドやビジネスモデルを利用して、自分の店舗を運営します。
リスクを抑えて始められる職種

学び続ける

これまでの経験を活かすとはいえ、顧客を獲得し続けるには、試行錯誤しながら学び続ける必要があります。アンテナを張り、常に貪欲に吸収する姿勢が大事です。インタビューに協力してくれた神谷さんも「学び続けること」の大切さを強調していました。

学びとは資格を取得したり、大学で学ぶだけではありません。大切なのは好奇心を持ち続けることです。会話、ニュース、街の様子、電車内の様子、全て何らかの気づきが得られます。実際起業するとビジネスのことばかり考えるようになるので、会社員の時より観察力が上がります。

一方で起業後は、腰を据えた学びはなかなかできなくなります。必要な資格取得や時間のかかる研究は、退職前にやっておくことがお勧めです。

行動する

起業家と会社員の大きな違いは、行動の重要性です。行動しないと何も起こらないため、思いついたら計画ではなく、まず小さくやってみることが大切です。最初はうまくいかないので、修正を繰り返していきます。私も退職してはじめて、世の中やってみなければ分からないことだらけと実感しています。

自分で決めることのプレッシャーはありますが、何でも自分で決めれる状態は、ある意味心地良いです。迷って決められない時もありますが、小さく試せる方法があればやってみるのが大切です。(本当に実感しています)

今はネットやITは必須なので、苦手な方はなれる必要があります。私も、TwitterやWordPressも初めてで、最初は戸惑いました。最初の一歩はおっくうに感じますが、一歩を踏み出すことで新しい世界に出会えますよ。

まとめ                            

雇用を延長した多くの働き手が、現状に満足していません。給与の減額もありますが、周りから期待されなくなり仕事や人生の意味を見失うことが理由の一つです。一方、自営業者は裁量権があり、自由に取り組めることから、会社員より幸せ実感が高くなっています。

起業家の1/4が50歳以上です。簡単ではありませんが、できないことではありません。会社員として多くの経験を積んだ人にとって、人生における自己実現は大きな魅力です。定年後もまだまだ長い残りの人生、小さく起業するのも一つの選択肢です。

    

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ピープルエナジー代表 伊集院正

22年間、⾦融IT・リスクのコンサルティングに従事。ITリスクチームの拡大や金融セクター設立に貢献。この間、優秀な多くのコンサルタント育成に関与。2020年、国家資格キャリアコンサルタントを取得。2021年に⼈材コンサルティングを開始し、企業の従業員や働き手に対し、心理学の理論を活用したコーチングを提供中。
   
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