働き手のキャリア形成に対する意識は?自己啓発、学びはできていない

法人のお客様ー人的資本経営

日本生産性本部が、第9回「働く人の意識調査」結果を発表しました。調査は、20 歳以上の企業・団体に雇用されている者1,100 名に対するものです。本結果より、「4.キャリア形成と人材育成」を見ていきます。

兼業・副業の実施意向

第9回 働く人の意識調査に関する結果 調査結果レポート
公益財団法⼈ ⽇本⽣産性本部 

兼業・副業を行う気がない方が、2020年7月以来、最も高い55.7%となっています。2020年10月に兼業・副業を行いたい方が最多を示し、その後は微減しています。

兼業・副業熱はやや冷めつつあるのでしょうか。兼業・副業は、国も推進しています。自律的キャリアを築く上で良い機会になると思われますが、多くの働く人の意識と差があるようです。

メンバーシップ型・ジョブ型と人事評価

第9回 働く人の意識調査に関する結果 調査結果レポート
公益財団法⼈ ⽇本⽣産性本部

これは、メンバーシップ型を「同じ勤め先で長く働き、異動や転勤の命令は受け入れる」、ジョブ型を「仕事内容や勤務条件を優先し、同じ勤め先にはこだわらない」と定義した場合の結果です。

ジョブ型雇用を求めている方は、約65%います。自身の希望を優先することに伴うリスクの理解が、十分に進んでいない可能性があります。

Off-JT、OJT の実施状況

第9回 働く人の意識調査に関する結果 調査結果レポート
公益財団法⼈ ⽇本⽣産性本部

最近3ヵ月のOff-JT受講率は6.3%です。毎回微増を続けていましたが、今回 減少に転じました。

とても低い数字です。残念ですが、これが企業の実態です。

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公益財団法⼈ ⽇本⽣産性本部

最近3ヵ月でOJTを受ける機会のあった方は17.4%です。ここ数ヶ月、同じような結果です。

Off-JT と並び、とても低い数字です。OJTが強かった日本企業は、既に過去のものです。

第9回 働く人の意識調査に関する結果 調査結果レポート
公益財団法⼈ ⽇本⽣産性本部

勤め先の教育機会に満足していない方が、約60%います。Off-JT、OJTの結果を踏まえると、逆に満足度が高すぎるかもしれません。

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公益財団法⼈ ⽇本⽣産性本部

内容についても、約60%の方が満足していません。いずれにしても、企業の従業員に対する教育機会の提供は不足しています。

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伸ばしたいスキルトップは、ITスキルです。一方で、「特にない」が32.2%で最大です。

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公益財団法⼈ ⽇本⽣産性本部

仕事能力向上を実感したきっかけトップは、「従来よりも、レベルの高い業務を担当した」です。まさに経験が人をつくるということでしょうか。一方で、「仕事能力の向上を実感したことが無い」が最も多く、約 4 割を占めています。とても残念ですが、まだ伸びしろがあるとも言えます。

自己啓発の実施状況

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「自己啓発に特に取り組む意向は無い」が、50%を超えています。会社の教育機会は減り、自己啓発も行わない方が半数を占める、これが今の企業の実態です。

第9回 働く人の意識調査に関する結果 調査結果レポート
公益財団法⼈ ⽇本⽣産性本部

自己啓発の方法は、「書籍・雑誌等を読む」が約60%です。一方、大学など専門機関の利用は6%です。お金と時間をかけ、本格的に学ぶ方は少ないと言えます。

まとめ

Off-JT、OJT、自己啓発、全てが低調です。日本の働き手の生産性が低い、エンゲージメントが低いと言われますが、本格的に人材に投資していない、自分に投資していない状況が見て取れます。

働く人の意識を見てきましたが、ネガティブなコメントが多くなってしまいました。一方で、これは伸びしろがあることも表しています。

国が人材投資、人的資本経営を声高に叫んでいます。人的資本の意識が、掛け声だけで終わらず、現場の隅々まで行き渡ることを願います。働く人が、学び、働き、正当に評価され、給与が上がり、自分に投資する、そんな好循環を作っていきたいものです。

(関連ブログ:目指すは、多様な人材が、キャリアを自律的に考え、活躍する社会

(関連ブログ:社員のキャリアアップを支援。経団連が「企業行動憲章」手引きを改訂

ピープルエナジー代表 伊集院正

22年間、⾦融IT・リスクのコンサルティングに従事。ITリスクチームの拡大や金融セクター設立に貢献。この間、優秀な多くのコンサルタント育成に関与。2020年、国家資格キャリアコンサルタントを取得。2021年に⼈材コンサルティングを開始し、企業の従業員や働き手に対し、心理学の理論を活用したコーチングを提供中。
   
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