先週、大学生の就職に関する2つのニュースを目にしました。一つは企業の採用方針、もう一つは就活支援会社による学生の意識調査です。企業が学生に求めるものが変わりつつある昨今、学生の意識はどうなっているのでしょうか。
企業の採用方針
三菱電機株式会社が、2024年4月1日以降の新卒入社者を対象に、「職種確約コース(事務系)」と「配属先指定リクルート制度PLUS(技術系)」 の2制度を新設すると発表しました。
事務系は、採用内定後に配属を決定していましたが、選考時点での離脱や配属希望とのアンマッチが生じていたため、入社前にジョブマッチングを実施する「職種確約コース(事務系)」を新設しました。技術系は、難易度の高い職務への応募がおもわしくなかったため、処遇が通常の新卒より高い「配属先指定リクルート制度 PLUS(技術系)」を新設しました。
事務系も、ジョブ型雇用に近づいてきました。技術系は、専門性に応じ処遇に差をつけ始めました。企業の採用方針は、新卒一括採用から、個々人の専門性やスキルに応じた採用に変わってきています。
学生の意識
マイナビが、大学1・2年生を対象とした「大学生低学年のキャリア 意識調査(2025・26年卒対象)」を発表しました。
大学1、2年生の50%以上が、仕事・キャリアの方向性が定まっていません。進みたいキャリアが曖昧なまま、何となく学んでいる方が、まだ多く存在します。(もう30年以上前の話ですが、私自身も、この何となく派でしたが。。。)
社会人になった際の、比重の置き方(時間の使い方)については、仕事が1/4、家族も1/4、残りを友情、恋愛、趣味が占めています。
社会人になった際、人生において最も大切にしたいことは、家族がトップの42.5%です。次に、趣味が続き、仕事は12.8%の3位です。先の比重の置き方と併せて考えると、仕事には1日の1/4、6~7時間を費やしますが、それほど大切ではないということです。仕事はお金を稼ぐため、と割り切っているのでしょうか。(また私自身の話ですが、就職活動中もこの仕事をやりたいとの想いはなく、とりあえず就職しないとといった感覚でした。ダメ学生でした。(-_-;))
まとめ
企業の新卒採用は、より専門性を重視する方向に変化しています。採用後に企業で育成し戦力化するのではなく、専門性の高い人材を即戦力として採用するものです。新卒から、給与や役職に差がつくことになります。学生時代に、どれだけ専門性を高められたかが問われます。もちろん、専門性だけではなく、仕事に必要なバランスやコミュニケーション力も一定水準は求められます。
我々、現役の働き手が、仕事の面白さや醍醐味を、若者にもっと伝えていく必要があるかもしれません。(自省をこめて)ガンバレ未来の人財!