- 上司との関係で悩んでいる
- 会社に行くのがいやだ。上司の顔を見たくない
- 上司と合わない。会社辞めようか
本記事は、こんな悩みや疑問を解決します。
ほとんどの方は、上司との人間関係で悩んだ経験があるのではないでしょうか。令和4年労働安全衛生調査(実態調査)/厚生労働省によると正社員の強い不安、悩み、ストレスは、「仕事の量」(38/1%)、「仕事の失敗、責任の発生等」(37.5%)、「仕事の質」(28.3%)、「対人関係」(25.9%)となっています。特に上司は、会社で最も密接に関係する人です。
■:令和4年、⊡:令和3年
出所:令和4年労働安全衛生調査(実態調査)結果の概要 図1就業形態別に見た強い不安、悩み、ストレスの内容別労働者割合(主なものを3つ以内)/厚生労働省
本記事では、上司と合わずストレスを感じている方に、その対処法を解説します。すぐに対処法を知りたいという方はこちらです。
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目次
上司と合わないな感じるケース
仕事で上司と合わない場合、とてもストレスになります。職場は1日の1/3を過ごす場所です。家族よりも上司と接する時間が長いということもあります。どんな上司とも良好な関係を築ける人もいれば、築けない人もいます。
伊集院
そんな筆者も若いころ上司は苦手でした。上司から指示された仕事がちょっとでも納得できないと、不満を態度に表したり、仕事が投げやりになったりということがありました。今思うとダメな部下でした。
上司と合わないな、嫌だな、無理だなと感じるケースを挙げてみました。
ケース | 説明 |
---|---|
具体的な指示がない | 上司から具体的な仕事の指示がないケースです。「とりあえず資料を読んでて」「〇〇〇について考えてみて」といった具合です。上司はチームのミッションを基に何をなすべきか具体的に考えられおらず、行き当たりばったりで仕事をこなしています。昨今はパワハラで問題になることを恐れ、部下にできるだけ仕事を振らないようにしている場合もあります。 |
動いてくれない | 困ったことがあり上司にお願いしても、動いてくれないケースです。「そっか、わかった。」「じゃ話しておくよ」と言ったものの、実際には動いてくれないというものです。上司も人間なので、自分の立場への影響を考え動くかを決めます。とは言え、部下の話も理解できるので、その場では共感を示します。動いてはくれませんが、いい人と言えます。 |
ひいきする | 自分と気が合う人をひいきし、そうでない人を遠ざけるケースです。それなりの地位にいる方にも、たまに見受けられます。気が合う人は飲みに誘うけど、そうでない人は誘わないぐらいはまだ良いですが、たまに評価に影響してくることがあります。 |
まず否定する | どんな話をしても、まず否定から入るケースです。地位が高い方や年配の方によく見られます。相談したつもりが、次第に説教を受けている気分になってきます。こういう方は孤立してくるので、重要なポジションから外されるようなこともあります。 |
感情的に怒る | 仕事が遅れたり、やっていなかったりすると感情的に怒るケースです。部下のことを考えて怒っているのではなく、自分に悪影響が及ぶため怒っているのです。しばらく接していると部下も分かってきますので、部下を育てられない上司と見られていきます。 |
人格を否定する | 人格否定の言葉を口に出すケースです。今はパワハラで訴えられるかもしれません。自分自身もストレスが溜まり、余裕がない状況です。反論しない部下に対し、特にこうした行為がなされることがあります。 |
伊集院
実はこれらのケースは、全て筆者が30年間のサラリーマン生活で体験したものです。いろいろな上司がいます。上司も人間ですね。
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上司と合わないと感じる理由
上司と合わないなと感じるケースを列挙しましたが、いかがでしたでしょうか。「あるある」「えーそんなことあるの」など、いろいろな捉え方があると思います。ここでは上司と合わずストレスを感じる理由を考えます。
そもそもストレスとは何でしょうか?
ストレスは、脳の前頭前野がストレッサー(外的刺激)にネガティブな意味づけをすることで生まれます。朝から雨が降っている日に、脳の前頭前野が雨の日は憂うつだと解釈し、雨の日に会社行くの嫌だなというストレスになります。(下記の図参照)極端な話、雨の日は楽しいと解釈できれば、ストレスはなくなります。
人間の前頭前野は他の動物に比べ大きく、そのおかげで厳しい自然環境の中で生き残り、文明を発展させてきました。前頭前野は危険を回避するために、出来事に対し「これは自分にとってどういう意味があるか?」と考えます。現在の平和な社会では、出来事に対し過剰に反応してしまう副作用を生みます。
この結果、上司と合わないと感じる心の奥底には、次のような思考が生まれます。
- 具体的な指示がない上司 → 上司は部下に対し仕事を具体的に指示するべきだ
- 動いてくれない上司 → 上司は部下のために動くべきだ
- ひいきする上司 → 上司は誰かをひいきするべきではない
- まず否定する上司 → 上司は部下の話を否定すべきでない
- 感情的に怒る上司 → 上司は感情的に怒るべきでない
- 人格を否定する上司 → 上司は部下の人格を否定すべきでない
次第に、次の思考に発展することになります。
これができない上司とはやっていけない。
自分自身の「こうあるべきだ」という思考が強いと、適応できる上司の範囲が狭まります。もちろん上司はリーダーシップを発揮し、柔軟な気持ちで公平に全ての部下に接することを目指す必要があります。しかし、上司も人間ですから完璧ではありません。たまに口を滑らしたり、保身に走ったりすることもあります。
上司も部下マネジメントに悩んでいます。上司の気持ちを知りたい方はこちらをご覧ください。
上司と合わないと感じたらどうすれば良い?
それでは上司と合わないと感じたらどうすればよいのでしょうか?
100%相性の良い上司はいないことを理解する
友人を想像してみてください。この世界で自分と本当に相性の合う友人は、何人いますか?上司と相性が合わないのは当たり前なのです。仕事をしていく上では相性は関係ありません。誰に対しても敬意を持ちながら、淡々と仕事を進めていけばよいのです。
目指すべきことと完璧は違うことを理解する
上司が目指すべきことと、それを完璧にできなくても上司は失格ではないことを理解しましょう。どこの会社にも、管理職としての職務分掌があり、全ての上司はこれを意識し仕事をしています。しかし、完璧にできていなければ上司として失格ということではありません。あくまで、目指す姿であり、時と場合によっては柔軟に対応したり、人間なので間違うこともあります。
自分の主張が正しいわけではないことを理解する
正義感が強く、会社への忠誠心や仕事への熱意が人一倍あると自負し、自分の主張を頑なに貫こうとする人がいます。仕事に完全な正解はありません。上司や関係者と調整しながら、折り合いをつける必要があります。自己主張を曲げない人は、無意識に自分の弱さを意識し、自分を守ろうとしているのです。これは自己肯定感の引くさが原因です。
こちらは自己肯定感を高める方法を解説したブログです。ぜひ参考にしてみてください。
「自分はこの上司で良かった」と思えることを10点あげる
上司の嫌な点ばかり思い浮かぶ人は、「自分はこの上司で良かった」と考え、良いところを10点あげてみましょう。「出張行ったらいつもお土産買ってくる」「言っていることは正論」「休暇を取ることに寛容」など、なんでも良いのです。意外にいい点もあることに気づくはずです。
自分は自律して何をしていきたいか考える
上司との人間関係で悩むとは、上司を意識し過ぎているのです。新人の時は仕方ありませんが、ある程度の経験を積んだら「自分が目指しているキャリアは〇〇〇で、今はそのための経験を積んでいるのだ」といった考えを持てることが理想です。そうすると、上司の行動を柔軟な目で見れるようになります。
上司に対し言うべきことは言う
上司は完璧でないと理解できても、無理難題ばかり押し付けたり、正当に評価されていないと感じる場合は、きちんと伝える必要があります。例えば、次のような思考が癖になっている場合があります。
- 上司が言うことは正しいので、断ってはいけない
- 上司に口答えしたら、印象を悪くする
- 上司に口答えしたら、評価が下がる
パワハラ的な要求、理不尽なこと、コンプライアンスに違反することなどを言われた場合は、きっぱり「私にはできません」と伝えましょう。そのためには、日頃から自分の思考の癖を意識することが大切です。
当社のじぶんコーチングを習得することで、もう一人の自分が思考の癖をキャッチし、思考を修正することができるようになります。
まとめ
本記事では、上司と合わずストレスを感じている方に、その対処法を解説しました。ストレスはそもそも自身の解釈で生まれます。解釈は思考の癖が大きく左右します。同じ上司でもストレスをあまり感じない人もいます。こうした理屈を知り、日常では次のことを意識してみてください。
- 100%相性の良い上司はいないことを理解する
- 目指すべきことと完璧は違うことを理解する
- 自分の主張が100%正しいわけではないことを理解する
- 「自分はこの上司で良かった」と思えることを10点あげる
- 自分は自律して何をしていきたいか考える
- 上司に対し言うべきことは言う
上司との関係が悪いと仕事が辛くなります。仕事は1日の1/3の時間を占めますので気分良く過ごしたいですよね。少しでも上司との関係が改善することを願っています。
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